FM高精細印刷について
FMスクリーンとは…
FMスクリーン
AMスクリーンが規則的に並んだアミ点の大小で階調を表現するのに対してFMスクリーンは微細な点の集散で階調を表現します。アミ点が微細である為細部の再現性が高まり、細やかな色の表現が可能になります。また、スクリーン角度が無い為、モアレや線切れの防止にもつながります。アミ点配列によりスクリーンモアレや干渉モアレが発生しません。色の掛け合わせによるアミ点が肉眼ではほぼ見えません。ですから印刷物なのに写真のような階調を表現する事が可能になります。 さらに細かな文字の表現が可能になり白抜き文字等が鮮明に表現する事が可能です。
AMスクリーン
通常、カラー印刷物はAMスクリーンの形で印刷されています。 その原理は丸い点の集まりでの濃度の再現、つまり濃度の高い(色見が濃い)所は点が大きく間隔が狭くなり、薄くなるにつれ点が小さく間隔が広くなります。それゆえ薄い色見での表現(細い線等)は難しくなります。
グレースケールは得意中の得意♪
金沢印刷にはグレースケールを上手に再現できる印刷機があります。FMスタッカート印刷スミの濃淡で表現する「グラデーション」や、水墨画のような「ぼかし」等、モノクロ2階調では再現できない「濃度差」で、表現の幅が広がります。
雑誌などの一般的な印刷物をよく見てみると、小さな点が規則正く並んでいます。(AM印刷)
FM印刷の場合、アミ点を肉眼で確認するはほぼ不可能なんです。
FMスタッカート印刷は1ドットあたり、十数ミクロンというとても小さな単位でインクを出すので、
とてもなめらかな表現が可能です。
FMスタッカート印刷だから注意する事
FMスタッカート印刷は高精細印刷な為、通常のAM印刷(アミ点方式印刷)より、 濃度差が印刷に現れます。わずかな濃度差も印刷に出る恐れがあるので注意が必要です。
モニター上では真っ黒に見えている黒ベタも、濃度差があるとムラのある状態で印刷されてしまいます。
必ず色ムラが無いかチェックしてください。
FM印刷についての注意事項
本の製本方法や仕様によってはデータで入稿されてもFMスクリーン印刷にならない場合があります。
製版の都合上、1色・2色印刷・便せん・チラシ原稿はAM印刷になります。(ワンダーグラデーション印刷も含む)
データで作成された物ですでにモアレが出ているデータはFMスクリーン印刷をしてもモアレた印刷になります。
紙原稿などをスキャナーで取込みデータで仕上げる形の物などあらかじめデータ内で発生してしまっているモアレはFMスクリーン印刷でもモアレた状態で印刷されますのでご注意ください。
データを作成し保存した段階でモノクロ2階調になっているものは、FMスクリーン印刷の効果があまり得られない
すでにデータ上でアミ点になっている物はFMスクリーンで印刷しても、あまり効果を得る事は出来ません。基本的にはグレー塗り(グレースケール)での入稿をお勧めします。
データの解像度が極端に低い場合はFMスクリーンであっても解像度に見合った印刷物になります
当社推奨解像度の条件を満たしていないデータはFM印刷・AM印刷であっても解像度に見合った印刷物にしか仕上がりません。カラーデータであれば350~400dpi位、モノクロデータ(グレースケール)は600dpi位の解像度で作成してください。モノクロデータもカラー印刷も同様にFM印刷になります。